MEO対策の費用相場【2026年・31社実測】月額固定・成果報酬・ツール型を同じ物差しで比較

MEO対策を業者に頼むと、いくらかかるのか。

この記事は、国内のMEO対策会社31社の公式サイトを1社ずつ分析したうえで書きました。結論から言うと、料金を公開している会社の標準プランは中央値で月2万円、最も厚い帯は月2万〜2.5万円でした。よく言われる「相場は月3〜5万円」より一段安い水準です。一方で成果報酬型は、上位表示が続くと月1.6万〜4.5万円になり、固定型より高くつくことがあります。

「MEO対策 費用」で検索して上位に出てくる相場記事は、そのほとんどをMEO対策を売る会社が書いています。売る側が書く相場記事には、自社へ引き寄せるインセンティブが働きます。この記事は、発注する側のための査定記事として、31社の料金と契約条件、成果報酬型の落とし穴、やる価値がある店とない店の見分け方、自分でやる場合との損益分岐までをまとめました。

見積もりを前にしている方は、その金額が31社の中のどこに位置するかを、まずこの記事で確かめてください。

MEO対策の費用相場【2026年・31社実測】

はじめに一言だけ前提を。MEO対策とは、Googleで「地域名+業種」を検索したときに出る地図と上位3件の枠(ローカルパック)に、自分の店を上位表示させる施策のことです。中身はGoogleビジネスプロフィール(GBP)の登録・更新・口コミ対応が中心で、GBP自体は無料で使えます。つまり「MEO対策費用」とは、この無料の仕組みの運用を誰がどこまで代行するかの値段です。

31社の実測結果を、頼み方ごとにまとめると次のとおりです。

頼み方 実測の中心 実測の幅 上位表示が毎日続いた場合の月額
月額固定型 中央値 月2万円 月1,980円〜10万円 左と同じ
成果報酬型 日額1,200〜1,500円 日額550〜1,500円 月16,500〜45,000円(30日換算)
ツール型(自分で運用) 月1万円台 月0円〜1.8万円 ―

※2026年8月時点・各社公式サイトの記載にもとづく。31社の内訳は、料金を公開していたのが15社(うち1社は自社ブログ内での価格帯の言及)、13社は「要問い合わせ」、1社は料金ページを撤収、2社はサイトそのものが消えていました。料金を公開していない会社が半分あるという事実は覚えておいてください。相場を知らずに問い合わせると、比較の物差しがないまま営業を受けることになります。

月額固定型は中央値2万円。「3〜5万円」より安い

料金を公開している会社の、1店舗向け標準プランを並べます。

会社(サービス名) 月額 対策キーワード数 契約期間
マイビジ 1,980円〜9,800円 プラン別 縛りなし
TONOSAMA 4,600円(税別) 4 3ヶ月〜
バースタイプ 1万〜3万円(税抜) 2〜6 1年
H2(smart MEO) 2万円(税抜) 最大8 12ヶ月
オルグロー 2万円〜(税込) 10 12ヶ月〜
フリースクエア(MAP職人) 2万円〜(税抜) ― 6ヶ月
プロモスト(MEO Pro) 2.5万〜3.5万円(税別) 8〜12 6ヶ月
アサンテック※ 2.5万〜3.8万円 ― ―
トライハッチ 4万円〜(上位プラン10万円〜) ― 12ヶ月〜
エルプランニング 5万円 4 ―
360(マップでアップ) 5万円〜 ― ―

※アサンテックは料金表の公開ではなく、自社ブログ内で「2.5万〜3.8万円前後の価格帯で提供」と明言しているもの。

11社の中央値は月2万円です。従来の相場記事が書いてきた「3〜5万円」より安く見えますが、これには理由があります。料金を公開しているのは中小の専業会社に偏っているからです。NTTタウンページ、GMO系、エフェクチュアルといった大手は軒並み「要問い合わせ」で、見積もりベースの価格はこの表より高い水準とみられます。公開料金だけで市場全体を語ることはできません。

それでも、この表は発注側にとって強い武器になります。月2万円で投稿代行までやる会社が実在する以上、月5万円の見積もりを受け取ったら「2万円のプランと何が違うのか」を具体的に聞けばよいからです。差の正体が代行範囲(投稿頻度・口コミ返信・レポートの質)にあるなら妥当ですし、答えが曖昧なら降りてください。

なお、月1万円を切る格安層(マイビジ、TONOSAMA)は、ツール提供と最低限の設定代行が中心で、運用の中身は自分で動かす前提に近づきます。安いから選ぶプランではなく、「自分でやるが道具は欲しい」人のためのプランです。

成果報酬型は日額550〜1,500円。毎日上位なら固定型より高い

成果報酬型は「指定キーワードで3位以内に表示された日」だけ課金される方式です。実測できた日額はこの範囲でした。

会社 日額 初期費用 条件
リザルト 550円(税込) 0円 上位化達成後12ヶ月契約
アドクルー 1,200円 0円 6ヶ月・4キーワード・期間中の変更不可
プロモスト 1,300円〜(税別) 0円 6ヶ月・難易度で変動
トリニアス 1,500円 0円 月額上限45,000円を明記

毎日3位以内に入った場合、月額換算(30日)で16,500円〜45,000円。つまり成果が出続けるほど、固定型の標準プランより高くなります。「成果が出なければ0円」は事実ですが、「成果が出たら安い」わけではありません。しかも課金条件には、集客につながらないキーワードで上位に入っても課金される、といった落とし穴があります(次の章で詳しく扱います)。

ツール型(自分で運用)は月1万円台まで

Googleビジネスプロフィール自体は無料です。そのうえで、順位計測や口コミ管理を効率化するツールだけ契約し、運用は自分でやる形なら、月0円〜1.8万円に収まります。実測では、日額427円のツール(ケイビーカンパニー)、無料プランのある管理ツール、AI検索対応をうたう月1.8万円のプランまでがこの層でした。月2万円台の代行との差は「手を動かすのが誰か」だけです。自分でやる場合の損益分岐は後の章で扱います。

初期費用は0円が主流。「別途」の会社は先に総額を聞く

実測した範囲では、初期費用0円を明記する会社が多数派でした(バースタイプ、フリースクエア、マイビジ、リザルト、アドクルーなど)。ただし0円の会社は6ヶ月〜12ヶ月の契約期間とセットになっているのが普通です。逆にトライハッチと360は「初期費用は別途」と明記しています。月額だけで比べず、契約期間×月額+初期費用の総額で比べてください。

コラム: 「月2万円」は世界的に見ると安いのか

米国では、サイト改善やコンテンツ制作まで含む総合型の「ローカルSEO」が月1,300ドル(1ドル160円換算で208,000円)前後で売られています。日本の「MEO対策」は、そのうち地図枠の運用だけを切り出した部分サービスなので、その分安くなっています。つまり月2万円の見積もりを「安い」と感じるか「高い」と感じるかは、金額ではなく作業範囲で判断するべきということです。この視点は、業者選びから解約の判断まで、この先のすべての場面で使います。

課金形態は4つ。「成果報酬=低リスク」とは限らない

MEO対策の売り方は、月額固定型・成果報酬型・払い切り型・ツール型の4つに分かれます。それぞれ、リスクをどこに置くかが違うだけで、どれが一番得という話ではありません。順に仕組みと注意点を見ます。

月額固定型: 予算は読める。差が出るのは「月に何を何回やるか」

毎月決まった額を払い、GBPの更新・投稿・口コミ対応・レポートを代行してもらう方式です。順位に関係なく費用が発生する代わりに、予算管理がしやすく、順位以外の施策(口コミの増やし方、写真、投稿の中身)に手が回りやすいのが特徴です。

注意点はひとつだけです。同じ「月額固定」でも、作業の中身が会社によってまったく違います。実測した例では、月2万円のプランは投稿・記事作成が月1回、月5万円のプランは記事が月4回に加えて外部媒体への登録100件以上や定期の競合分析まで入ります。「月額いくらか」ではなく「月に何を何回やってくれて、それは書面に残るか」で比べてください。

成果報酬型の仕組み: 課金されるのは「上位表示された日」。来店ではない

成果報酬型の「成果」とは、指定したキーワードで検索3位以内(会社により条件は異なる)に表示されたことです。お客さんが来たかどうかは、成果の定義に入っていません。ここが、発注側の期待(問い合わせが増える)と契約書の中身(順位が上がる)の最初のズレです。

たとえば日額1,200円・4キーワードの契約で、どれか1つのキーワードが25日間3位以内に入れば、その月は3万円です。残り3つのキーワードが圏外でも金額は変わりません。

成果報酬型の3つの落とし穴

① 上がりやすいキーワードに寄せる誘因が、業者側に構造的にある。

成果報酬の業者は、上位表示しないと売上になりません。だから「上がりやすいキーワード」を提案する動機が働きます。極端な例が、3語の組み合わせです。「〇〇駅 パーソナルジム 女性専用」のような語は競合が少なく簡単に上位に入りますが、そもそも検索する人がほとんどいません。誰も検索しないキーワードで1位になり、課金だけが発生する。成果報酬型で契約する前に、対策キーワードの検索ボリュームを必ず見せてもらってください。

② 1キーワード達成で課金される契約が多い。

前述のとおり、複数キーワードのうち1つでも条件を満たせば日額が発生する設計が一般的です。「6キーワード対策します」は「6キーワードのどれかで課金します」と読み替えて条件を確認してください。

③ 上限がないと、固定型より高い月が続く。

日額1,500円で毎日上位なら月4.5万円。固定型の標準プラン2社分です。月額上限の有無と金額、そして「上位化した後に解約できるのか」(上位化達成後に最低契約期間が始まる会社もあります)は、契約前に必ず聞いてください。実測では、トリニアスのように月額上限(45,000円)を自ら明記している会社もあります。上限を聞いたときに即答できるかどうかは、誠実さの簡単なテストになります。

公平を期して書くと、条件を細かく開示する会社は他にもあります。実測した中では、アドクルーが「施策開始後4ヶ月未成果なら解約可・対策キーワード4件・変更不可」と公開していました。成果報酬型を選ぶなら、こういう条件を隠さない会社を選ぶのが最低ラインです。

払い切り型・ツール型: 継続費ゼロの代わりに、運用はすべて自分

払い切り型は、GBPの初期設定と最適化を一括で買う方式です(市場では1店舗5万〜20万円程度で売られています)。継続費がない代わりに、その後の投稿・口コミ対応・順位の維持はすべて自分の仕事になります。Googleの仕様変更にも自力で追随するため、「社内に担当者がいる会社」以外にはすすめません。

ツール型は前章のとおり月1万円台までで、順位計測や口コミ管理の道具だけ借りて自分で運用する方式です。払い切り型よりこちらの方が、順位の変化を自分で確認できるぶん健全です。

契約期間の注意: 「初期費用0円」は縛りとセット

実測では6ヶ月または12ヶ月契約が標準で、縛りなし(マイビジ)や3ヶ月〜(TONOSAMA)は少数派でした。初期費用0円をうたう会社の多くは、この契約期間で回収する設計です。それ自体は悪ではありませんが、中途解約の条件と違約金だけは契約前に書面で確認してください。MEOは成果が出るまで数週間〜3ヶ月かかるのが普通なので、短期で試せる会社を選ぶか、長期縛りなら月額を下げる交渉をするか、どちらかに寄せるのが合理的です。

1年の総額で並べると、成果報酬の「成功ケース」は固定の上位プランに迫る

月額や日額のままでは比べられないので、1店舗・4キーワード・12ヶ月の同じ条件で総額に換算します。

頼み方 上位表示ゼロの年 月の半分上位の年 毎日上位の年
ツール型(月1万円) 12万円 12万円 12万円
固定 月2万円 24万円 24万円 24万円
固定 月2.5万円 30万円 30万円 30万円
固定 月5万円 60万円 60万円 60万円
成果報酬 日550円 0円 約10万円 約20万円
成果報酬 日1,200円 0円 約22万円 約43万円
成果報酬 日1,500円 0円 約27万円 約54万円

※初期費用0円ベースの概算・30日/月で換算。税は各社の公式表記に従います。

この表から読み取るべきことは3つです。

成果報酬の「うまくいった年」は約43万〜54万円で、固定の標準プラン(24万〜30万円)を大きく超え、月5万円の上位プランに迫ります。成果報酬は「外れたらタダ、当たったら高い」。リスクを業者に移すための保険料に近い構造です。

固定型は「外れても払う」、成果報酬は「当たると高い」。どちらが得かは店の状況で決まります。競合が少なく上位が狙いやすい商圏なら、成果報酬はほぼ確実に「当たる」ので固定の方が安く済みます。競合だらけで上がるか読めないなら、成果報酬でリスクを業者に持たせる意味があります。業者と発注側で、有利な選択が逆になる点に注意してください。

多店舗は1店舗あたりの単価で聞く。実測では、1店舗月2万円の会社が10店舗以上だと合計月15万円(1店舗1.5万円)になる例がありました。店舗数が多いほど一括管理で単価は下がるので、多店舗経営者は必ず「1店舗あたりいくらか」で見積もりを取ってください。

同じ「MEO対策」で料金が50倍違う、7つの理由

実測した31社の幅は月1,980円から10万円超まで、およそ50倍あります。差を生む要素は7つに整理できます。見積もりの内訳を読むときのチェック軸にしてください。

要素 費用への効き方 実測から拾った例
① 対策キーワード数 多いほど高い バースタイプは2KW=1万・4KW=2万・6KW=3万と比例。マイビジは1KW追加+980円
② 契約期間 長いほど月額が下がる 12ヶ月縛りで月額を抑える設計が主流。縛りなしは少数派
③ 初期費用 0円が主流 0円の会社は長期契約とセット。「別途」明記の会社もある(トライハッチ・360)
④ 店舗数 多いほど1店舗単価が下がる 1店舗2万円→10店舗以上で合計15万円(1店舗1.5万円)の実例
⑤ 代行範囲 広いほど高い 投稿月1回のプランと、月4回+外部媒体登録100件のプランで価格は2.5倍違う
⑥ ツール提供 自社開発ツール込みは高め 順位計測・多店舗一括管理・口コミ促進機能の有無
⑦ 地域・業種の競合性 激戦区ほど高い 歯科・整体・美容系・パーソナルジム・飲食は競合が多く、都心部は施策量が増える

とくに⑤の代行範囲は、見積書で曖昧になりがちな一方で価格差の最大要因です。「基本料金に含まれる作業」と「オプション扱いの作業」の線引きを、契約前に書面でもらってください。ストリートビュー撮影、写真撮影、ホームページ改修は、オプション扱いになることが多い項目です。

31社の公式料金一覧【2026年8月確認】

当社が2026年8月に各社の公式サイトを確認した結果の全リストです。一次データとして置いておきます。

料金を公開していた15社(固定型11社・成果報酬型4社・ツール型1社。プロモストは固定と成果報酬の両方に登場)の料金は前半の章の表のとおりです。各社の持ち味を1行ずつ添えておきます。

会社 持ち味(公式サイトの記載から)
トライハッチ 国内屈指のGBPデータとツール「MEOチェキ」。AI搭載ツールで運用負担を削減。多店舗・本格運用向け
プロモスト 成果報酬・固定・インバウンド(英語対策)の3系統でプランの選択肢が広い
アサンテック MEO専業。口コミ管理を標準サービスに含み、継続率92.5%を公表
オルグロー SEO会社が母体。サイテーションや被リンクなど外部施策込み、Yahoo!マップにも対応。10キーワードと対策数が多い
バースタイプ 2/4/6キーワードの3プランで価格が明快。1,000店舗以上の支援実績
H2(smart MEO) 自社ツール「Mappy」提供。プランにAI検索対応(AIO強化・AI参照元の整備)を組み込む、実測では数少ない会社
フリースクエア 創業14年・13,000店舗の実績を公表。インバウンドプランあり
エルプランニング コンサル型。専属担当・競合調査・月次ミーティングつきで、その分月5万円と高め
360(マップでアップ) ツール提供ではなく「作業まるごと代行」型。2019年からMEO専門で月次レポートつき
ケイビーカンパニー 日額427円のツール型。150以上の検索・SNSとの連携、予約自動化・SMS・LINE連携など店舗ツール群
トリニアス 1エリア1業種1社限定・Instagram運用の無料代行つき。成果報酬の月額上限45,000円を明記
リザルト 完全成果報酬・日額550円の最安帯。医療機関のWeb集客支援が母体で、口コミ対策サービスも展開
アドクルー 完全成果報酬。課金条件を細かく公開し、4ヶ月未成果なら解約可という良心的な設計
マイビジ 業界最安帯の月1,980円〜。縛りなし・最短1日で解約可。まず試す用途に向く
TONOSAMA 月4,600円・契約3ヶ月〜の格安帯。GBP未開設からの設定代行にも対応

公式サイトで料金非公開(要問い合わせ)だった13社: NTTタウンページ/GMO TECH(MEO Dash!)/GMOラクアド/ヘリオス/エニゴル/アイフラッグ(EPRESS MEO)/エフェクチュアル/ウィルビー(一元さん)/コーボー/PLEASURE/ローカルミエルカ(無料プランありは明記)/ロカオプ(ADlive)/Reyes(「成果報酬制・300円から」の記載のみで料金表なし)

そして、調査していて分かった重要なことが2つあります。

① 消えた業者がある。 かつて「日額1,000円の成果報酬」で各社の比較記事に載っていたヒロタケは、サイト自体につながらなくなっていました。「日額500円」で知られたMEO解析センター(新大リンク)も同様です。日額550円・業界最安値保証をうたっていたブレーメンは、サイトは残っているもののMEOの料金ページ自体がなくなっています。消えた・撤退した3社は、いずれも格安の成果報酬を看板にしていました。格安のすべてが危ないわけではありませんが(日額550円のリザルトは現役です)、価格だけで選んだ相手が消えるリスクは、この市場では現実にあります。そしてネット上の比較記事の多くは、この消えた業者の料金を今も掲載したままです。

② 現役の会社でも、比較記事の数字は古い。 実測では、ある会社の現行料金が、今年更新されたばかりの他社比較記事の掲載額とすでに食い違っていました。値上げした会社もあります(トライハッチは以前の比較記事では月3.3万円〜でしたが、現公式は月4万円〜です)。業者を比較するときは、比較記事ではなく必ず公式サイトの現在の料金表を見てください。この記事の数字も2026年8月時点のものです。

MEO対策をやる価値がある店・ない店は、3つのテストで分かる

ここまで「いくらかかるか」を見てきましたが、そもそも払う価値があるかは店によって違います。売る側は全業種にすすめますが、実際は次の3つのテストで判定できます。

テスト①: 自分の業種×地域で検索して、地図の枠が出るか

まず、お客さんが使いそうな言葉(「札幌 整体」「〇〇駅 ランチ」)で実際に検索してください。地図と3件の枠が出ないなら、MEO対策に払うお金の回収はまず見込めません(マップアプリの中で直接探されるケースはありますが、量は限られます)。当社が各地の検索結果を観測してきた範囲では、「地域名+業種」の来店系ではほぼ枠が出ますが、全国向けの言葉や情報収集系の言葉では出ません。あなたの商売の言葉で出るかどうかが、すべての出発点です。

テスト②: 「近くの〇〇」で選ばれる商売か

地図枠で選ばれるのは、近さと今すぐ性が決め手になる商売です。飲食店、美容室、歯科・クリニック、整体・接骨院、修理・鍵・水回りなどの駆けつけ系、塾や教室。このあたりは相性が良い側です。

逆に向かないのは、実店舗に来客がない商売(EC、オンライン完結サービス)、商圏が全国のBtoB、そして自宅を拠点にした出張型です。出張型は住所公開のデメリットの方が大きいことすらあります。この場合、同じ予算はSEOや広告に回した方が回収できます。

テスト③: 月2〜3万円を回収できる客単価か

月2.5万円の固定契約なら、年30万円です。これを回収するのに何人の新規客が要るかは、客単価と粗利で決まります。業種ごとの粗い目安にすると、次のようになります(粗利ベースの概算です。自店の数字で置き直してください)。

業種 1件の価値の目安 月2.5万円(年30万円)の回収に必要な新規 相性
歯科(インプラント等の高額自費) 数十万円 年1件で年額回収 ◎
不動産仲介・リフォーム 数十万円〜 年1〜2件で年額回収 ◎
士業(顧問契約) 月数万円の継続 1件で毎月回収が続く ◎
美容室・サロン 単価6,000円前後×リピート 月数人(リピート率次第) ○
整体・接骨院 単価5,000〜8,000円×回数 月3〜5人 ○
飲食(ランチ主体) 単価1,000円前後 月50人超 △(ディナー単価・常連化率で変わる)

同じ月2.5万円でも、1件の価値が大きい業種は回収が一瞬で、単価が低くリピートの薄い業種は「毎月コンスタントに数十人」の壁があります。飲食店のMEO対策は検索需要としては伸びている領域ですが、単価の低い業態ほど、外注より自分での運用(後述)が向きます。

「MEOは意味ない」と言われるケースの正体

「やったが意味なかった」という話の多くは、

  1. 枠が出ない業種・言葉で契約した
  2. 検索されないキーワードで上位表示して課金された(成果報酬の落とし穴)
  3. そもそも商圏内の競合が3件未満で、対策しなくても表示されていた

のどれかです。つまりMEOが無意味なのではなく、上の3テストを飛ばして契約したことが原因です。

2026年の変化: 「地図の順位」だけ買う契約の賞味期限

この1年で、AIに「近くのおすすめの〇〇」を聞いて店を選ぶ人が急速に増えています。海外の消費者調査でも、AI経由で店を探す行動はこの1年で数倍規模に伸び、口コミを読む場所もGoogle一択から分散し始めました。国内の業者側もこの変化に反応していて、実測した中でも、プランに「AI対策」「AIが参照する情報源の整備」を組み込む会社が現れています。

発注側にとっての意味はこうです。AIが店をすすめるときに参照するのは、地図の順位そのものではなく、口コミの中身、サービスごとの具体的な情報、外部メディアでの言及です。つまり「順位を上げます」だけの契約は、これから価値が目減りしていきます。業者を選ぶときに「AI検索への対応をどう考えているか」を聞いてみてください。答えの解像度で、その会社が今の変化を追えているかが分かります。

自分でやる場合との損益分岐: 順位要因の多くは無料で触れる

MEO対策は、外注しなくても始められます。海外の専門家調査でも、地図検索の順位を左右する要因の上位は「適切なカテゴリ設定」「検索地点からの距離」「検索した時間に営業中であること」「口コミの量と評価」。このうち距離は動かせず、口コミの量と評価も直接は操作できませんが、残りは管理画面から無料で触れる項目です。

無料でできることの具体リスト

  • GBPのオーナー登録と、正確な基本情報(店名・住所・電話・営業時間)の入力。とくに営業時間は、検索された瞬間に営業中かどうかが表示に影響するため、祝日・臨時休業まで正確に保つこと
  • カテゴリの適切な設定(メインカテゴリ+追加カテゴリ)
  • 外観・内観・商品の写真を定期的に追加
  • 口コミへの返信を全件、48時間以内をめどに
  • 投稿機能でキャンペーンや新メニューを月数回発信

これだけで、業者が「基本施策」と呼んでいる作業の大半をカバーします。かかるのは初期設定に2〜3時間、以後は週30分〜1時間、月にならすと2〜4時間の運用です。

分岐線: 月2〜4時間を出せるなら自分で。出せないなら月2万円は妥当

月2.5万円の外注で買っているのは、実質「月2〜4時間ぶんの運用作業と、順位計測・分析の道具」です。オーナー自身か店のスタッフがその時間を出せるなら、外注費はゼロにできます。時間が出せない、または多店舗で管理が回らないなら、月2万円台の代行は人件費として見て妥当な水準です。

中間解として、月1万円台までのツール型(順位計測+口コミ管理)を入れて運用は自分でやる形もあります。まず自分で3ヶ月やってみて、時間が出せないと分かってから外注する、の順番でも遅くありません。最初から丸投げで始めると、業者の作業が妥当かを判断する物差しを持てないまま契約が続きます。

中間には「部分外注」もある

全部外注と全部自分の二択でもありません。実測した各社のプラン構成を見ると、価格を押し上げているのは投稿・記事作成の回数と分析系の作業です。そこで、日々の投稿・口コミ返信・写真は自分(現場が一番ネタを持っています)、キーワード設計と順位分析・改善提案だけ外注という分け方にすると、月額を大きく下げられる場合があります。すでに契約中の方も、更新のタイミングで「自社でやるので外す作業」を交渉する余地があります。

自分でやる場合も、やってはいけないこと

店名へのキーワードの詰め込み(「〇〇駅前 激安 △△店」のような店名)と、口コミの自作・報酬を出しての依頼投稿。この2つはGoogleのガイドライン違反で、アカウント停止のリスクがあります。業者がこれを提案してきた場合も同じです(後述のチェックリスト参照)。

MEOとSEO・リスティング広告、限られた予算をどこに置くか

MEO対策の見積もりを検討している方が確保しているのは、たいていMEO専用ではなく「集客全体」の予算です。だから最後に、他の施策と同じ物差しで並べておきます。

施策 費用の目安 効果が出るまで 効果の性質
MEO 月0〜5万円 数週間〜3ヶ月 商圏内の「今すぐ客」に届く。かけた手間が口コミ・情報として残る
SEO 外注は月5〜90万円(中央値20万円) 6ヶ月〜1年 商圏の外や「調べている段階」の客まで届く。立ち上がりが遅いが長く働く
YouTube 外注は月10万円〜(中心は月20〜50万円) 数ヶ月〜 動画が資産として残る。検討期間の長い商材・高単価の商売に届く
リスティング広告 クリック課金(月数万円〜) 即日 速いが、止めた瞬間に消える。激戦キーワードは単価が上がり続ける

SEO側の金額は、別途39社の公式料金を調べてSEO対策の費用相場【2026年・39社実測】にまとめています。中央値は月20万円で、MEOとは一桁違う世界です。

YouTubeの外注費用も同じ手順で28社を調べ、YouTube運用代行の費用相場【2026年・28社実測】にまとめました。一気通貫・制作型・スポットのどれを選ぶかで金額が決まります。

インスタ運用代行も同じ手順で39社を調べています(インスタ運用代行の費用相場【2026年・39社実測】)。入口は月4万円からで、MEOと同じく月数万円から始められるチャネルです。

リスティング広告を代理店に頼む場合の費用はリスティング広告運用代行の費用相場【2026年・44社実測】で44社を調べました。手数料は広告費の20%が標準ですが、少額予算では手数料の下限に注意が要ります。

来店型の商売で予算が月数万円なら、順番は明確です。まずMEO(無料〜低額で商圏内の今すぐ客を取る)、次に広告(すぐ埋めたい穴がある場合)、最後にSEO(余力ができてから長期資産を作る)。MEOは無料で始められて、かけた手間が口コミと情報の蓄積として残る施策です。

逆に、月10万円以上をMEO単体に払っている場合は、配分を見直す余地があります。その予算規模なら、MEOは月2万円台+自社運用に圧縮し、残りをSEOや広告に回した方が、商圏の外からの集客まで含めた合計で回収しやすくなります。集客の悩みは「どの施策をやるか」より「限られた予算をどう配分するか」の問題であることがほとんどです。

契約前チェックリスト: 8項目を書面で確認する

最後に、どの業者と契約する場合でも、口頭ではなく書面・メールで確認すべき項目をまとめます。

  1. 料金の内訳: 基本料金に含まれる作業と回数(投稿は月何回か、口コミ返信は含むか)。オプション扱いの作業と単価
  2. 最低契約期間と中途解約の条件: 違約金の有無と金額。「上位化達成後に最低期間が始まる」型かどうか
  3. 成果報酬なら成果の定義: 対象キーワード・順位条件・計測地点と端末・月額上限。1キーワード達成で課金かどうか
  4. キーワードの選定根拠: 各キーワードの検索ボリュームを見せてもらう。見せられない業者とは契約しない
  5. ガイドライン準拠: 口コミの自作・依頼投稿、店名へのキーワード追加をしないことの確認。これをやる業者と契約すると、アカウント停止の実害を受けるのはあなた自身です
  6. レポートの中身: 順位だけでなく、閲覧数・経路検索・電話タップと、翌月の改善提案まで出るか
  7. 会社の実在と継続性: 会社概要・実績・担当者。今回の調査では、サイトごと消えた業者が2社、格安メニューを畳んだ会社が1社ありました。長期契約を結ぶ相手として、続きそうな会社かは見てください
  8. バーチャルオフィス住所での登録を提案されたら断る: 実店舗のない住所でのGBP登録はガイドライン違反です。「登録用の住所を用意します」という提案は、アカウント停止リスクをあなたが引き受けることを意味します

よくある質問

Q. 結局、MEO対策の費用相場はいくらですか?
A. 料金を公開している会社の標準プランで、中央値は月2万円です(2026年8月・31社実測)。格安のツール型なら月1万円以下、大手や代行範囲の広いプランは月4万〜10万円になります。

Q. 月額固定と成果報酬、どちらを選ぶべきですか?
A. 上位表示の見込みが高い商圏(競合が少ない)なら固定型が安く済みます。上がるか読めない激戦区なら、成果報酬でリスクを業者側に置く選択肢があります。ただし成果報酬は、成果の定義・計測条件・月額上限を書面で確認できる会社に限ります。

Q. 初期費用はかかりますか?
A. 0円が主流です。ただし0円の会社は6〜12ヶ月の契約期間とセットが普通です。「初期費用別途」の会社は、契約前に総額を確認してください。

Q. 効果が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 数週間〜3ヶ月が目安です。競合の多い地域・業種ではさらにかかります。だからこそ、1ヶ月で判断しないことと、長期縛りの条件を最初に確認しておくことの両方が必要です。

Q. 自分でできますか?
A. できます。Googleビジネスプロフィールは無料で、順位を左右する主要な項目の多くは管理画面から自分で触れます。月2〜4時間を出せるかどうかが、自分でやるか外注するかの分岐線です。

Q. 業者に頼むと何をしてくれるのですか?
A. 標準的には、GBPの初期設定・情報の最適化、投稿代行(月1〜4回程度)、口コミ返信、順位計測とレポートです。写真撮影・外部メディア登録・ホームページ改修はオプションになることが多いです。

Q. MEO対策とSEO対策は何が違うのですか?
A. SEOは検索結果の通常枠(Webページの一覧)、MEOはその上に出る地図と3件の枠が対象です。費用も別物で、SEOの外注は月5〜90万円(中央値20万円)と幅が広いのに対し、MEOは月2万円台が中心です。来店型の商売なら、先に手を付けるべきはMEO側です。SEO側の内訳はSEO対策の費用相場【2026年・39社実測】で39社の公式料金を調べています。違いの全体像とどちらを優先すべきかの判断基準はSEOとMEOの違いとは?費用・期間・どちらを優先すべきかまで解説にまとめています。

Q. 多店舗の場合、店舗数ぶんの料金がかかりますか?
A. 多くの会社にボリュームディスカウントがあります。実測では1店舗月2万円の会社が、10店舗以上の一括契約で1店舗あたり1.5万円になる例がありました。多店舗は必ず「1店舗あたりの単価」で見積もりを取ってください。

まとめ: 相場より、物差しを持って見積もりを読む

  • 料金公開15社の標準プランは中央値で月2万円。月5万円の見積もりには「何が違うのか」を聞く
  • 成果報酬は「外れたらタダ、当たったら固定より高い」。定義・計測条件・上限を書面で
  • 契約前に3テスト: 地図枠が出るか/近さで選ばれる商売か/客単価で回収できるか
  • 月2〜4時間出せるなら自分でできる。丸投げで始めると物差しを失う
  • 数字は2026年8月の実測。業者の料金は動くので、契約時は必ず公式の現行料金を確認する

この記事の調査について: 2026年8月、国内の主要な比較記事に掲載されている業者と検索面に露出する業者をあわせた31社をリスト化し、各社の公式サイトを個別に確認して料金・契約条件を記録しました。本文の実測値はすべてこの調査にもとづきます。

調査・執筆: 成田風輝(株式会社単刀直入 代表)