YouTube運用代行の費用相場【2026年・28社実測】一気通貫・制作型・スポットを予算別に比べる

「YouTube運用代行の見積もりを取ると、月10万円の会社と、月80万円になる会社がある。同じ「運用代行」なのに、8倍の開き。」

この記事では、YouTube運用代行を提供している28社の公式サイトを1社ずつ確認し、公開されている料金をすべて記録しました。結論から書きます。

月額で運用を請け負う会社の料金は、公開されている範囲で月10万円から83万円相当まで。依頼する範囲によって「一気通貫型」「動画制作型」「スポット対応型」の3つに分かれ、どれを選ぶかで金額が決まります。(2026年8月29日時点の公式サイト調べ)

もうひとつ、調べていて分かったことがあります。28社のうち、公式サイトで料金を確認できたのは12社だけでした。残りの6割弱は「お問い合わせください」で、金額が分かりません。相場が掴みにくいのは、これが理由です。

この記事は、YouTube・SEO・SNSをまとめて請け負う当社が、見積もりを出す側の視点で書いています。月額の中に何が含まれていて、どこで金額が動くのかを、工程ごとに分解して説明します。

YouTube運用代行の費用相場【タイプ別】

YouTube運用代行の料金は、依頼する範囲で決まります。範囲によって大きく3つのタイプに分かれます。

タイプ 月額の目安 依頼できる範囲
一気通貫型 月40〜50万円 戦略設計・企画・撮影・編集・投稿・分析改善のすべて
動画制作型 月10〜25万円 撮影・編集・サムネイルなど制作中心。戦略は自社
スポット対応型 1本7,500円〜10万円 単発の制作や撮影。CM制作は100万円程度〜と別水準

※金額は28社の公式サイトで確認できた実額です。詳しい一覧は後半に掲載しています。

一気通貫型:月40〜50万円

チャンネル運用に関わる業務を、上流から下流まで任せる形です。公式サイトで確認できた範囲では、月40万円から50万円でした。

これとは別に、TikTokやInstagramリールを含めて横断的にショート動画を運用するプランで、年1,000万円(月83万円相当)という価格帯もありました。YouTube単体ではなく複数プラットフォームを束ねる前提の金額です。

含まれる業務は、おおむね次のとおりです。

  • 市場・競合のリサーチ
  • チャンネルのコンセプト設計・戦略立案
  • 企画立案・台本作成
  • 撮影(スタジオまたは現地)
  • 編集・サムネイル制作
  • 投稿・概要欄の設定
  • コメント対応
  • 分析・レポート・改善提案

次のいずれかに当てはまるなら、この範囲まで任せる価値があります。

  • 社内にYouTube運用のノウハウも人手もない
  • 何を撮るかの企画から相談したい
  • 投稿して終わりではなく、数字を見て改善までしてほしい
  • 半年から1年かけて、チャンネルを事業の柱に育てたい

逆に、すでに社内で企画を考えられる人がいる場合、このタイプは割高になります。戦略設計の部分に払っているお金が重複するためです。その場合は、次の動画制作型を選んで、浮いた分を本数に回すほうが効率的です。

なお一気通貫タイプを選ぶときは、「戦略設計」に何が含まれるかを必ず聞いてください。競合調査とターゲット設定までなのか、月次で企画会議を持つところまでなのかで、実際の作業量は大きく変わります。ここが曖昧なまま契約すると、初月に資料が1本出てくるだけ、ということが起こります。

動画制作型:月10〜24万円

企画や戦略は自社で持ち、撮影・編集・サムネイルといった制作作業を外に出す形です。確認できた範囲では、月10万円から25万円でした。月4本で割ると、1本あたり25,000円から6万円程度になります。

選ぶ判断はシンプルで、次が社内にあるかどうかです。

  • 話す内容は自分たちで決められる
  • 社長や社員が出演できる
  • 編集に時間を取られていて、そこだけ手放したい
  • 月4本程度を継続して出したい

調べた中には、月10万円で「立ち上げ+月4本の企画・撮影・編集・分析改善」まで含むというプランもありました。この価格帯でここまで含むのは、今回確認できた範囲では最安の部類です。

動画制作タイプを選ぶときの注意点は、サムネイルとタイトルが含まれているかです。編集だけを外注して、サムネイルを社内で作ると、ここが弱点になります。YouTubeではサムネイルとタイトルでクリックされるかが決まるので、動画の中身より先に、ここで見られるかどうかが決まります。見積もりに「サムネイル制作」の行がない場合は、誰が作るのかを確認してください。

スポット対応型:1本7,500円〜10万円

継続契約ではなく、単発で必要な作業だけを頼む形です。確認できた単価は次のとおりです。

内容 確認できた金額
ショート動画の制作 1本7,500円〜(税込)
動画制作(通常) 1本25,000円〜
撮影1回+編集1本 10万円
CM動画の制作 100万円程度〜

スポットが合うのは、継続契約の手前にいる会社です。

  • 基本は自社で回せているが、繁忙期だけ手が足りない
  • チャンネルを立ち上げる最初の設定だけ頼みたい
  • まず1本作ってみて、外注の質を確かめたい

継続契約の前に、スポットで1本頼んでみるのは合理的な進め方です。編集の趣味が合うか、レスポンスが速いかは、実際に1本作ってもらわないと分かりません。

「チャンネル運用」と「広告運用」は別物です

「YouTube運用代行」と「YouTube広告運用代行」は検索すると同じように出てきますが、中身はまったく別のサービスです。混ざったまま問い合わせると、見積もりが比べられなくなります。

YouTubeチャンネル運用 YouTube広告運用
何をするか 自社チャンネルで動画を出し続ける 他人の動画の前後に広告を出す
お金の流れ 制作費・運用費を代行会社に払う 広告費をGoogleに払う+運用手数料
成果の出方 数か月かけて積み上がる 出稿した日から表示される
止めたとき 動画は残り、検索され続ける その日に止まる

料金の考え方も違います。チャンネル運用は月額の固定費ですが、広告運用は広告費に対する割合で手数料を払う形になります。代行会社の解説では20%前後とされることが多い水準です。

ここで見落とされるのが手数料の下限です。「広告費の20%、ただし最低◯万円から」という下限が設定されている場合があり、少額から始めるほど実質の手数料率は上がります。出稿額が小さいうちは、率ではなく実際に払う金額で確認してください。

問い合わせるときは「チャンネルを育てたいのか、広告を出したいのか」を先に決めてください。ここが曖昧なまま相談すると、各社が違う前提で見積もりを出してくるので、金額を比べられなくなります。

この記事で扱うのは、前者のチャンネル運用のほうです。

法人と個人(フリーランス)で何が違うか

YouTube運用の外注先には、制作会社などの法人と、個人(フリーランス)の2つがあります。

料金は個人のほうが安くなります

一般に、個人へ依頼したほうが料金は下がります。中間コストがかからないためです。編集だけなら1本数千円という水準も見られます(今回の調査は法人が対象で、個人の料金は確認していません)。

安いのは、中間コストがないことに加えて、対応する工程が編集だけに絞られているからです。範囲が同じなら、価格差はここまで開きません。

個人に頼むときに起きやすいこと

見積もりを出す側から見ると、個人と法人の違いは価格よりも体制にあります。

① 得意分野に偏りが出ます

YouTube運用は、企画・台本・撮影・編集・サムネイル・分析と、必要なスキルが幅広い仕事です。これを1人で高い水準までカバーできる人は多くありません。編集が上手な人が企画も強いとは限らず、その逆もあります。

依頼するときは「どこが得意なのか」を必ず聞いてください。編集者に企画から任せると、動画はきれいだけれど誰にも刺さらない、という結果になりがちです。

② 作業停止時の代わりがいません

個人が体調を崩したり、他案件が立て込んだりすると、その月の投稿が止まります。法人であれば別の担当者が引き継げますが、個人にはその仕組みがありません。投稿の継続性を重視するなら、ここは価格差以上に重い違いです。

③ 連絡が途切れるリスクがあります

これは頻繁に起きることではありませんが、実際にある話です。契約前に、修正の回数・納期・連絡手段を書面で決めておくと、トラブルの多くは防げます。

個人に頼むなら、決めておく5項目

個人へ依頼する場合、法人のような契約書のひな形がないことがあります。その場合でも、次の5つはメールで文面に残しておいてください。

  1. 納期(いつまでに初稿を出すか)
  2. 修正回数(何回まで無料か、何回目から追加費用か)
  3. 連絡手段と返信の目安(チャットか、メールか、何営業日以内に返すか)
  4. 素材データの扱い(撮影の元データを渡してもらえるか)
  5. 止まったときの対応(体調不良などで納品できない場合にどうするか)

5番目を先に決めておくと、実際に止まったときに揉めません。「そのときは相談しましょう」で始めた仕事は、止まったときに連絡が来なくなります。

どちらを選ぶかの目安

  • 編集だけを、決まった型で回したい → 個人でも成立します
  • 企画から任せたい/投稿を止めたくない → 法人のほうが安全です

料金差だけで決めず、止まったときに誰が代わるのかを確認してください。

工程別の内訳|その月額は何に消えているのか

「月50万円」と言われても、何にいくら使われているのかは見えづらいですよね。この記事では、ここを分解してみせます。

実際に内訳を公開している会社があります

調べた28社のうち1社だけ、月額の内訳を公式サイトに明記している会社がありました。月4本投稿で50万円のプランです。

項目 金額
プロジェクト進行 100,000円
企画ディレクション 100,000円
撮影(1回想定) 100,000円
編集(通常動画4本) 200,000円
合計 500,000円

編集については「完成尺20分以下まで1本50,000円、5分追加ごとに+10,000円」という条件まで公開されていました。

制作そのもの(撮影+編集)が30万円で全体の6割、残りの4割は進行管理と企画です。動画を作る作業以外に4割が乗る、というのが月額の実際の構造です。

「進行管理に10万円」は高いのか

見積もりを見た発注側が最初に引っかかるのが、この行です。動画を作っていないのに10万円、という見え方をするからです。

自分でチャンネルを回していると分かるのですが、YouTubeで一番止まりやすいのは撮影ではなく進行です。

  • 何を撮るかが決まらない
  • 台本ができても撮影日が決まらない
  • 撮影したまま編集に出さずに数週間が過ぎる

当社も自社チャンネルを運用していますが、台本まで作って収録が止まる、という状態は実際に起こります。投稿が止まる原因のほとんどは、制作スキルではなく段取りです。

進行管理の費用は、この「止まる」を防ぐために払っているものだと考えると納得しやすくなります。逆に言えば、社内に進行を管理できる人がいるなら、その分は削れます。

工程ごとの単価の目安

工程ごとの単価は、おおむね次のようになります。このうち網掛けの2行は今回の調査で確認できた実額で、それ以外は代行会社が公開している相場解説を参照した目安です。

工程 単価の目安 出所 何で変わるか
企画・台本 1〜5万円/本 相場解説 専門分野はリサーチ工数が増える
撮影 3〜10万円/回 相場解説 スタジオか現地か、カメラマンの有無
編集(10分以内) 3〜5万円/本 相場解説 テロップ量、アニメーションの有無
編集(20分以上) 5〜10万円/本 今回の調査 20分以下で1本5万円、5分追加ごとに1万円という条件を確認
ショート動画 7,500円〜 今回の調査 今回の最安
サムネイル 1万円前後/枚 相場解説 単体で頼めることが多い

まとめ撮りで単価は下がります

調べた中に、まとめ撮りの単価を実額で公開している会社がありました。

1日で1本なら14万円(動画制作10万円+MC4万円)、1日で2本なら23万円(動画制作19万円+MC4万円)。増えたのは動画制作費の9万円だけで、MC費は2本目に乗っていません。撮影日を1日押さえてしまえば、出演者の拘束費やセッティングは1回分で済むためです。

これは発注する側が使える知識です。撮影を何回に分けるかは、見積もりを取る前にこちらから指定できます。「月4本を4回に分けて撮る」のか「1日でまとめて撮る」のかで、出演者の拘束とセッティングの回数が変わるためです。当社が見積もりを作るときも、まとめ撮りができるかどうかで金額は変わります。

予算別にどこまで頼めるか

確認できた料金を、予算の帯ごとに並べ直します。

月10万円以下

頼めるのは編集が中心です。企画と撮影は自社で行い、撮った素材を渡して編集してもらう形になります。本数は月2〜4本が現実的なラインです。

ただし例外があります。月10万円で「立ち上げ+月4本の企画・撮影・編集・分析改善」まで含むというプランが1社ありました。業務範囲だけを見れば一気通貫型に当たる内容です。

つまり金額はおおむね範囲で決まりますが、範囲と価格が一致しない会社もあります。タイプはあくまで見当をつけるための目安として使い、最終的には見積書に書かれた業務範囲で判断してください。

この価格帯で成果を出す条件は、企画を自社で持てることです。

この帯で気をつけたいのは、本数を増やしすぎないことです。月10万円を月8本に割ると、テロップを入れてカットをつなぐところが限界になり、企画やサムネイルに手間はかけられません。本数より、1本あたりにかけられる工数を優先してください。

月20〜30万円

企画・撮影ディレクション・編集・サムネイルまで一貫して外注できます。

社内の担当者は「出演」と「確認」に集中でき、制作の実務からは離れられます。中小企業がYouTubeを本格的に始めるときの、現実的な出発点がこの帯です。

具体的には、月4本の投稿を想定した場合、この帯でおおむね次の範囲までカバーされます。

  • 月1回のまとめ撮り(半日〜1日)
  • 企画・構成の提案(4本分)
  • 編集・テロップ・サムネイル(4本分)
  • 投稿と概要欄の設定
  • 月次の簡単なレポート

社内で必要になるのは、撮影日に出演することと、企画と初稿を確認することの2つです。ここは外注できないので、月に半日から1日は社内の時間を空けておく必要があります。

月40〜50万円

戦略設計から分析改善まで含むフルサポートの帯です。スタンダードプラン40万円、月4本で50万円という価格が確認できました。

月20〜30万円との違いは、「作って終わり」か「数字を見て次を決めるか」です。この帯になると、月次レポート、サムネイルのABテスト、企画の方向転換といった改善のサイクルが入ってきます。

改善が入るかどうかは、半年経ったときに差になります。同じ本数を出していても、クリック率と視聴維持率を見ながら企画を寄せていったチャンネルと、決めた企画を出し続けたチャンネルでは、伸び方が変わります。この帯を選ぶ価値は、動画の質そのものより、この判断のサイクルにあります。

月80万円以上

YouTube単体ではなく、他のチャネルや広告と合わせた全体設計が入る帯です。ショート動画の運用で年1,000万円(月83万円相当)というプランがありました。

この帯を選ぶのは、YouTubeを主要な集客チャネルとして位置づけている会社です。逆に言えば、YouTubeがまだ試験段階なら、この帯から始める必要はありません。

YouTubeで悩みを抱えている経営者・担当者の方は、ぜひ無料相談してください。現在の集客の状況を伺い、何から手を付けるべきかをお答えします。相談は無料で、契約の義務はありません。

無料相談を申し込む

YouTube運用代行28社の公式料金【2026年8月29日取得】

料金を公開している会社は28社中12社でした

競合記事5本と比較記事4本(23選・22選・10社・10選)から社名をすべて抜き出し、公式サイトに到達できた28社を1社ずつ確認しました。

区分 社数 割合
公式サイトで料金を公開 12社 43%
「お見積り」「お問い合わせください」のみ 16社 57%

6割弱の会社は、公式サイトを見ても料金が分かりません。問い合わせれば当然提示されますが、比較検討の入口で金額が見えないのは、発注する側にとって負担です。

なお「非公開」は、こちらが確認したページに記載がなかったという意味です。探した数と、あった数は別物なので、ここは正確に書いておきます。

実測した料金の一覧

サービス内容 実測した金額 条件
月4本投稿(横動画・内訳公開あり) 月50万円〜 完成尺20分以下
ショート動画運用(3予算帯) 年360/600/1,000万円 契約6ヶ月〜・初期35万円(税抜)・12ヶ月契約で初期費用0円
ライトプラン 月25万円 企画〜サムネイルまで
スタンダードプラン 月40万円 戦略〜分析改善まで
企画・改善プラン 月24万円〜 —
チャンネル運用代行 月10万円 立上げ+月4本込み
ライトプラン 月10万円〜 小規模から可
撮影・編集・投稿・報告 14万円〜 まとめ撮りで単価逓減
撮影1回+編集1本 10万円 初回限定で半額の条件あり
ショート動画制作 1本7,500円〜(税込) 今回の最安
動画制作 1本25,000円〜 —
YouTubeショート運用 初期費用10万円+月額 契約3ヶ月〜
CM動画制作 100万円程度〜 別カテゴリの水準
動画制作(価格帯) 〜29万円/30〜49万円/50〜99万円 運用代行の月額ではなく制作単価

調べて見えた4つのこと

① 価格の幅は月10万円から83万円相当

月額で運用を請け負う形に絞ると、下限は月10万円、上限は年1,000万円のプラン(月83万円相当)でした。約8倍の開きがあります。

この差は品質ではなく、依頼する範囲です。月10万円のプランは制作中心、月80万円台のプランは他チャネルを含む全体設計まで入ります。

② 記事に書かれている”相場”より、実測の上限は低く出ました

YouTube運用代行の費用を扱う記事では、一気通貫型を「月50〜150万円」「月50〜200万円」と説明しているものがあります。しかし150万円や200万円という金額を公式サイトで確認できた会社は、今回の28社にはありませんでした。

ただし、これは相場が間違っているという話ではありません。料金を公開していない会社が6割弱あるので、金額の大きい案件が非公開のまま存在している可能性は十分にあります。ここは「公開されている範囲では確認できなかった」という事実として受け取ってください。

③ 同じ金額でも、含まれる範囲がそろっていません

料金を公開していた12社を並べて分かったのは、金額の表示だけでは比較できないということです。「月◯万円」としか書かれておらず、その中に撮影が何回入るのか、編集が何本なのか、レポートがあるのかまで書いている会社はごく一部でした。

撮影が含まれるかどうかは、工程別の単価で見れば数万円から10万円の差になります。金額の横に「本数」「撮影回数」「レポートの有無」を書き足すと、初めて比較になります。この3つが揃っていない見積もりは、安く見えているだけです。

④ 契約期間を明示している会社は少数でした

「最低契約期間は6ヶ月から1年が一般的」と書かれることが多い項目ですが、公式サイトで期間を明示していたのは2社だけでした。1社が3ヶ月から、もう1社が6ヶ月からです。

期間は総額を大きく動かします。同じ月20万円でも、3ヶ月契約と12ヶ月契約では最低支払総額が4倍変わるので、月額と並べて必ず聞いてください。

自社運用と外注、コストで比べる

「その予算があるなら自社でやれないか」と考えるのは自然なことです。実際に試算してみましょう。

自社運用にかかる費用

項目 月額の目安
担当者1名の人件費(法定福利費込み) 38〜58万円
撮影機材・編集ソフト(減価償却) 3〜5万円
合計 41〜63万円

※人件費は年収400〜600万円に法定福利費(約15%)を加えて月額換算した試算で、調査で得た数値ではありません。機材費は一般的な目安です。

専任を1人置いた時点で、外注の中心帯(月20〜50万円)の下半分を上回ります。

それでも自社運用が向くケースがあります

金額で負けていても、自社運用にしかない利点が3つあります。

  1. ノウハウが社内に残る(なぜその企画が当たったのかは、外注していると蓄積されません)
  2. 修正が速い(言いたいことが変わったとき、社内なら即日で反映できます)
  3. 本数を増やしても追加費用が出ない(外注費は本数に比例しますが、人件費は変わりません)

自社運用がうまくいかない典型的なパターン

一方で、自社運用が止まるパターンははっきりしています。

① 兼任にしてしまう

YouTubeには締め切りがありません。他業務と兼任すると、期限のある仕事に押し出されて後回しになります。繁忙期が来ると、まず動画制作が止まります。

② 編集にかかる時間を見誤る

「編集は数時間」という感覚で始めると、必ずずれます。工程を分けて積むと、1本あたりの社内工数はおおむね次のようになります。

工程 1本あたりの目安
企画・構成 1〜2時間
撮影(まとめ撮りの場合の1本分) 0.5〜1時間
編集・テロップ 3〜6時間
サムネイル制作 0.5〜1時間
投稿・概要欄・分析 0.5〜1時間
合計 5.5〜11時間

月4本なら、週に1日以上をここに空ける計算になります。この時間を本業から引けるかどうかが、内製できるかの分かれ目です。

③ 数字を見る人がいない

投稿はできても、クリック率や視聴維持率を見て次の企画に反映する、という工程が抜けます。結果として、本数は出ているのに伸びない状態になります。

現実的な折衷案

全部内製か全部外注か、の二択ではありません。編集だけ、もしくは企画・改善だけを外注する形もあります。

  1. 当社が見積もりを作るときも、「社内でできることは残して、時間がかかる工程だけ外注」という組み方を提案しています。出演と企画は社内、編集と分析は外、という分け方が最も多い形です。

追加費用と契約条件|契約前に確認する項目

見積もりに書かれている金額は、たいてい基本料金です。実際にはここに追加が乗ります。

追加費用が発生しやすい項目

実際に金額へ効くのは、上から3つです。修正回数と出張費は、見積もり時に想定していない会社ほど後から乗ってきます。

  1. 修正回数の超過(無料の回数上限と、超過分の単価)
  2. 撮影の出張費・交通費・宿泊費(遠方の撮影ほど大きくなります)
  3. スタジオ利用料(自社で撮れない場合)
  4. 出演者・ナレーターの手配費
  5. BGM・効果音・素材の使用料
  6. 動画の尺の超過(実測では「20分以下まで、5分追加ごとに+1万円」という条件を確認しました)
  7. 想定を超える打ち合わせ

契約前に確認する8項目

見積もりを受け取ったら、次の8つを確認してください。これは、当社が見積もりを出すときに必ず書いている項目でもあります。

# 確認項目 なぜ必要か
1 最低契約期間と中途解約の条件 総額が数倍変わる
2 初期費用の有無と金額 10万円・35万円の例を確認
3 月に何本作るのか 本数が総額を決める
4 1本あたりの尺の上限 超過で追加費用が出る
5 修正は何回まで無料か 最も揉めやすい項目
6 撮影は月何回か、場所はどこか 出張費・スタジオ代に直結
7 企画は誰が出すのか 「丸投げできる」と思い込むと止まる
8 動画・素材の権利は誰のものか 解約後に使えるかが決まる

7番と8番は特に見落とされます。

企画を誰が出すのかが曖昧なまま契約すると、「代行会社は素材待ち、発注側は企画待ち」で数週間が過ぎます。「丸投げでいい」と言われた場合ほど、初回の企画会議で誰が案を持ってくるのかを確認してください。

権利については、次の3つを分けて確認します。

対象 確認すること
完成した動画 解約後も自社チャンネルに残せるか。他媒体(自社サイト・広告)に転用できるか
撮影の元データ 引き渡してもらえるか。保管期間はどれくらいか
チャンネルのアカウント 所有者は自社になっているか。代行会社の管理下にないか

3番目は取り返しがつきません。チャンネルのオーナー権限が代行会社側にあると、解約時にチャンネルごと引き継げなくなります。アカウントは自社で開設し、代行会社には管理者権限を付与する形にしてください。

「必ず伸びます」と言う会社には注意してください

再生数や登録者数は、視聴者とアルゴリズムが決めるものです。事業者が保証できるものではありません。

数字を約束する会社より、「何本作って、どの数字を見て、どう改善するか」を具体的に説明できる会社のほうが信頼できます。

チャネルごとに来る客が違う|YouTube・SEO・MEOの使い分け

発注の前に決めるべきなのは、金額よりも配分です。チャネルごとに、来るお客さんの種類が違います。

チャネル 来るお客さん 費用の目安
YouTube 動画を何本か見てから来るため、教育が済んでいる・考え方にすでに納得している。価格だけで比べられづらいうえ、成約につながりやすい 月10〜83万円(本記事の実測)
SEO 課題や費用を自分で調べている段階。比較検討の途中で来る 月5〜90万円・中央値20万円(SEO対策の費用相場【2026年・39社実測】)
MEO 商圏内で今すぐ頼み先を探している。来店型のビジネス向き 月2万円台が中心(MEO対策の費用相場【2026年・31社実測】)
SNS(Instagram) まだ探し始めていない層に、日常の接点から思い出してもらう。BtoC・見た目で選ばれる商材向き 入口は月4万円〜・中央値12.5万円(インスタ運用代行の費用相場【2026年・39社実測】)
リスティング広告 今まさに検索している客を取る。即効性は最速、止めると消える 手数料は広告費の20%が標準・広告費は別(リスティング広告運用代行の費用相場【2026年・44社実測】)

1つのチャネルに全額を入れると、取れる客層が1種類になります

たとえば月50万円の予算があるとして、全額をYouTubeに入れると、動画を見て納得した人だけが来ます。質は高いのですが、そこに至るまでに時間がかかります。

一方で「〇〇 費用」「〇〇 比較」と検索している人は、今まさに発注先を探しています。この層はYouTubeではなかなか捕まえられません。検索面に情報がないからです。

逆に、検索だけをやっていると、価格で比較されることが増えます。読者は複数の記事を見比べているので、判断基準が条件と金額になりやすいためです。

だから、配分で考えるのが現実的です

YouTubeをやめるべきだという話ではありません。同じ予算を1つに集中させるか、複数に配るかで、集まる客層が変わるという話です。

当社がYouTube・SEO・SNSをまとめて請け負っているのは、この配分を1つの設計として組めるからです。別々の会社に発注すると、どのチャネルにいくら入っていて、どこから商談が来ているのかが分からなくなります。

同じ50万円を、どう配るか

具体的に考えてみます。月50万円の予算があるとして、配り方で結果が変わります。

配分 何が起きるか
YouTubeに50万円 一気通貫で任せられる。ただし検索で探している人には届かない
YouTube30万円+SEO20万円 動画は月4本のペースを維持。検索面にも記事が積み上がる
YouTube20万円+SEO20万円+MEO2万円 3面をカバー。ただしどれも中途半端になるリスクがある

3つ目に注意が必要なのは、チャネルを増やすほど1つあたりの投下量が減るためです。予算を分けた結果、YouTubeが月1〜2本まで落ちると、チャンネルとしての印象が積み上がりにくくなります。

判断の順番としては、「今いちばん足りない客層はどれか」を先に決めて、そこに厚く配るのが現実的です。全部を薄く始めるより、1つを立ち上げてから次に広げるほうが、成果が出るまでが短くなります。

判断の目安

  • 来店型のビジネス(店舗・クリニック・サロンなど)→ まずMEOで商圏内の今すぐ客を取り、そのうえでYouTubeを積む
  • 検討期間が長い商材(BtoB・高額サービス)→ YouTubeで理解してもらう価値が最も高い。SEOと組み合わせる
  • 今すぐ問い合わせが必要→ 広告で埋めながら、YouTubeとSEOを並行して育てる

検索面の二本柱であるMEOとSEOのどちらを先にすべきかは、SEOとMEOの違いとは?費用・期間・どちらを優先すべきかまで解説に判断基準をまとめています。

いずれの場合も、YouTubeは止めても動画が残るという性質があります。広告のように、止めた日にゼロになることはありません。この点で、YouTubeとSEOは似た性質の投資です。払った月だけのものではなく、翌月・翌年以降も集客のきっかけになり続けます。。

よくある質問

YouTube運用代行の費用相場はいくらですか

28社の公式サイトを確認した範囲では、月額運用で月10万円から83万円相当でした。中心となるのは月20〜50万円の帯です。動画1本あたりの制作費は、ショート動画7,500円から通常動画5万円程度が中心です。CM制作のように別カテゴリの案件では、100万円程度からという価格も確認しています。

個人(フリーランス)に頼むと安くなりますか

安くなります。編集だけなら1本数千円から見つかります。ただし今回調べたのは法人が対象で、個人の料金は確認していません。

価格差の正体は体制です。詳しくは本文の「法人と個人(フリーランス)で何が違うか」にまとめましたが、判断の軸は1つで、投稿が止まった月に代わりがいるかどうかです。

最低契約期間はどれくらいですか

公式サイトで期間を明示していたのは28社中2社で、3ヶ月からの会社と6ヶ月からの会社が1社ずつでした。「6ヶ月から1年が一般的」と書かれることが多い項目ですが、公開情報で確認できる会社は限られます。

月額が同じでも期間が違えば総額は変わります。提示された月額に契約月数を掛けた「最低支払総額」で並べると、比較になります。

成果が出るまでどれくらいかかりますか

チャンネルの状態と本数によりますが、数か月単位で見る必要があります。YouTubeは投稿を積み上げるほど過去の動画も見られるようになる性質があるため、1〜2か月で判断するのは投資の性質と合いません。

公式サイトで期間を明示していた2社が3ヶ月・6ヶ月としているのも、同じ理由によるものと考えられます。

撮影に社長が出る必要はありますか

必須ではありません。ただしBtoBや高額商材では、誰が話しているかが分かること自体が判断材料になります。発注を検討している人は、サービスの説明と同時に「この人に頼んで大丈夫か」を見ているためです。

出演が難しい場合は、スライドや画面共有で解説する形、ナレーションと図解で構成する形もあります。契約前に「出演なしでも対応できるか」を確認してください。

費用を抑える方法はありますか

範囲を絞るのが正攻法です。効果があるのは次の3つです。

  1. まとめ撮りにする(撮影日を1日に寄せると、2本目以降の単価が下がります。実額は本文「まとめ撮りで単価は下がります」に載せました)
  2. 企画を自社で持つ(何を話すかが決まっていれば、企画ディレクションの費用は削れます)
  3. 編集の条件を決める(尺の上限とテロップの量を先に決めると、追加費用が出にくくなります)

月に何本出すのが適切ですか

チャンネルの状態によりますが、立ち上げ期は月4本が1つの目安です。週1本のペースになるので、視聴者に覚えてもらえる頻度を保てます。

本数を増やすより、同じ本数を続けられるかのほうが重要です。投稿が止まればそこで積み上げも止まります。予算の上限は、12か月続けられる金額で決まると考えてください。

撮影は毎月必要ですか

まとめ撮りをすれば、月1回で足ります。1日で4本撮れば、週1本の投稿を1か月分カバーできます。見積もりを取るときは「撮影は月1回のまとめ撮りで組めますか」と聞いてみてください。撮影回数を1回に寄せるだけで、金額が動く会社があります。

動画の権利は誰のものになりますか

契約によって異なります。納品後に発注側へ譲渡される場合もあれば、代行会社に残る場合もあります。解約後に過去の動画を使い続けたい場合は、契約書に明記が要ります。撮影の元データを引き渡してもらえるかも、同じ条項で決めておくと後から揉めません。

まとめ:見積もりを判断する4つの物差し

28社を調べて分かったことを、発注の判断基準としてまとめます。

  1. 月額運用の料金は月10万円から83万円相当。約8倍の幅は品質の差ではなく、依頼する範囲の差です
  2. 月額だけで比べない。最低契約期間と初期費用を足した総額で比べてください。同じ月20万円でも、3ヶ月契約と12ヶ月契約では最低支払総額が4倍違います
  3. 月額の内訳を聞く。調べた中には、月50万円のうち制作が6割、進行管理と企画が4割という内訳を公開している会社がありました。この比率が分かれば、自社で持てる工程を削って交渉できます
  4. チャネルごとに来る客が違う。1つに全額を入れると、取れる客層が1種類になります。YouTube・SEO・MEOをどう配るかは、金額を決める前に考える価値があります

見積もりは3社以上から取ってください。6割弱の会社が金額を出していない以上、相場は問い合わせないと確定しません。範囲と期間を揃えて並べれば、8倍の幅はすぐ縮まります。

YouTubeで悩みを抱えている経営者・担当者の方は、ぜひ無料相談してください。現在の集客の状況を伺い、何から手を付けるべきかをお答えします。相談は無料で、契約の義務はありません。

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この記事の調査について

この調査は、株式会社単刀直入の代表・成田風輝が実施しました。YouTube・SEO・SNSをまとめて請け負うWeb集客会社を経営し、自社でも複数のWebメディアとYouTubeチャンネルを企画から運用まで手がけています。動画を発注する側と、運用を請け負う側の両方の立場から書いています。

  • 料金の実測:2026年8月29日、YouTube運用代行を提供する28社の公式サイトを1社ずつ確認し、公開されている料金を記録しました。対象企業は、YouTube運用代行の費用に関する競合記事5本と比較記事4本(23選・22選・10社・10選)から社名をすべて抽出して作成しています。金額は取得時点のものです。
  • 判定の基準:公式サイト上に自社の料金額が明示されている場合を「公開」としました。他社を含む一般的な相場解説、導入事例に登場する成果金額、書籍価格などは自社の料金として数えていません。
  • 「非公開」の意味:こちらが確認したページに料金の記載がなかったという意味です。問い合わせれば提示されます。
  • この調査の限界:対象企業、メディアへの露出がある会社に偏っています。市場全体を代表する標本ではありません。また料金を公開していない会社が6割弱あるので、公開されている範囲だけを見ている点にも留意してください。
  • 除外した企業:社名が同じでも事業内容が異なる企業(事業承継会社・電子部品メーカー)を2社除外しました。またドメインに到達できなかった企業は判定から外しています。
  • 工程別の単価:実測で確認できた金額に加え、一般に公開されている情報を参照して整理しています。自社運用の人件費は年収400〜600万円に法定福利費を加えた試算で、実測値ではありません。